記事詳細

【ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!】新型肺炎の検査拒否に大きな批判…安倍首相「法的な拘束力はない」 法律を新たに整備するのか、冷静な議論が必要 (1/2ページ)

 「小の虫を殺して大の虫を生かす」

 すべてを救うことは不可能だから、大きなもののために小さなものを、全体のために一部を犠牲にすることはやむを得ないという教え(故事ことわざ辞典)とされます。

 ただ、この大小の価値判断は人によって違うので、論争が起こることも多々あるわけです。

 今回、中国湖北省武漢市からチャーター機で帰国した邦人の中で、新型肺炎の検査を拒否して、2人が帰宅したと報じられたとき、そんなことを思いました。

 ネットを中心に、検査拒否に大きな批判が起こりました。それは「大の虫」を日本社会全体、「小の虫」を個人の自由に置いて、新型肺炎が日本で蔓延(まんえん)するのを阻止するためには、多少の我慢は仕方がないという発想です。

 一方で、個人の自由こそが「大の虫」だという人もいて、公権力が個人の自由に介入することの方が、将来に禍根を残すと指摘する人もいます。

 個人の権利か? 社会全体の安定か? あちらを立てれば、こちらが立たずのこの問題。

 では、法律はどうなっているかというと、安倍晋三首相は1月30日、参院予算委員会で、今回の検査拒否について、「法的な拘束力はない。人権の問題もあり、踏み込めないところもある」と答弁しています。

 中国のように命令一つで国民が動く国とは違って、民主主義国家では大問題です。今回のように、新しいウイルスで爆発的な感染や猛烈な毒性がないものに、予防的に公的権限を行使する際には、首相答弁の通り、根拠法がありません。

関連ニュース