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【富坂聰 真・人民日報】新型肺炎、感染拡大につきまとう「疑惑」…武漢の“隠蔽”とWHOへの圧力 (1/2ページ)

 今週もやはり、この問題を取り上げるべきだろう。新型コロナウイルスの感染拡大問題だ。

 先月30日にはWHO(世界保健機関)も3回目の緊急委員会を開き、この結果を受けてテドロス・アダノム事務局長が緊急事態宣言を出した。

 中国の衛生当局は3日時点で、中国本土での死者は361人に増加し、中国国内の感染者数は1万7205人となったと発表している。

 多くの人々には「やっとか」という印象だったに違いない。この疑問は中国とWHOの癒着という疑惑に向かって行く。

 現段階で日本で論評すれば、「武漢が情報を隠ぺいして、中国が経済的なダメージを回避するためWHOに圧力をかけて感染拡大させた」というべきだろう。

 国内のメディアもたいていそんな切り口で大新聞が論調をリードしている。まるで週刊誌だ。週刊誌出身の私は、これでは週刊誌の出番はない、と心配になった。しかも、こんな話題は感染拡大が一段落してからでも遅くはない。

 さて、それを踏まえた上で「武漢の隠ぺい」という問題を少し検証してみたいのだが、疑いの根拠となっているのは昨年12月30日、医師仲間とのグループチャットで、問題を告発していたのに、逆にそれを逮捕したという問題だ。

 これは私も北京にいたときのニュースで知っていた。そのとき一緒にいた友人は、「SARSがまた発生したとデマを流したんだ」と教えてくれた。帰国後、私もテレビで同様の発言をしている。

 事実、先月27日付『北京青年報』系ネットメディアを受けた31日付『毎日新聞』によれば、医師たちの議論では〈「SARSと7人が確定した」「コロナウイルスと分かっただけで、違う種類かもしれない」との意見が交わされた〉という。

 この言論を封じた(逮捕)ことが隠ぺいというのだが、「SARSと7人が確定した」というのは拡散されるべき情報だったのだろうか。

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