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【有本香の以読制毒】新型肺炎、中国の感染者は「10万人超」か 安倍首相「渡航制限の拡大を躊躇なく行う」に安堵も…政府は果断な対応を (1/3ページ)

 3週連続ではあるが、中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスについて今週も寄稿したい。

 5日現在、わが国での感染者は35人。一方、中国の保健当局、国家衛生健康委員会が5日発表したところでは、中国本土の患者数が2万4324人となったという。前日の発表から新たに3887人増えている。この増え方だけを見ても収束が程遠いことは明白だが、世界の研究者からは、さらに憂慮すべき数字が示されている。

 日本の北海道大学医学研究院で、理論疫学(流行データの分析)を専門とする西浦博教授は4日、「現時点で中国の感染者は10万人に上る」との推計を明らかにした。

 脅かすわけではないが、さらに恐ろしい別の数字も紹介すると、先月24日、英米2カ国の大学の研究者からなるチームは、2月4日までに武漢市だけで感染者数が25万人以上、最大で35万人に達する可能性がある-と警告していた。

 これらを見るだけでも、新型コロナウイルスについては依然、未知の部分が大きいことに加え、中国政府の発表が真実とかけ離れたものであろうことが分かる。

 これに関連し、筆者には一つ引っかかることがある。西浦教授の会見内容を報じた日本の特定メディアのある論調だ。

 「中国での感染者10万人」という衝撃的な数字を見出しやリードに取るマスメディアが多いなか、なぜか毎日新聞(ネット版)はこの数字を本文でも一切伝えていない。何処への忖度(そんたく)か、「恐れるに足らず」の論調が際立っていた。

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