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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】「新型肺炎」報道に隠れたトルコ大地震のナゾ…地震が東から西へ移動する「新シリーズ」の始まり? (1/2ページ)

 先月末にトルコ東部で大地震があった。マグニチュード(M)6・8。コロナウイルスのニュースの陰に隠れてしまったが、先月27日までに41人の死亡が確認され、負傷者は1600人以上に達した。

 トルコは日本と同じく世界有数の地震国である。しかも、トルコを東西に走る「北アナトリア断層」に沿って大地震が移動していくので有名だ。

 北アナトリア断層は長さが1000キロあまりもある大断層だ。この断層に沿って、東から西へ、順々に大地震が起きていったのである。

 最初は、1939年にこの断層の東の端に近いところでM7・8の地震が起きた。阪神・淡路大震災(95年)よりも地震エネルギーが6倍も大きな直下型の地震だったから、もちろん、大変な被害を生んだ。その後、42、43、44年と5年の間に次々と西へ場所を移しながら、M7クラスの大地震が続いた。

 この5年でいったん収まったかに見えたのだが、その後、50年代になって、44年の地震のすぐ西方で57年、さらにそのすぐ西で67年とM7クラスの地震が起きた。つまり67年までの約30年間の間にM7から8の大地震が西に移動しながら次々に起きていったのだ。

 そして99年には断層の北西部イズミットでM7・6の大地震があり、1万7000人以上が死亡した。

 1000キロといえば東京-鹿児島間より長い。この間を60年ほどかかって「移動」したことになる。地球物理学的に考えると、年間10キロほどの移動というのは、地下で何かが動くとしたらありえない速さだ。プレートが動く年間数センチよりもずっと速い。それゆえ、何がこの地震の移動をもたらしたのか、大きなナゾになっている。

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