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【高橋洋一 日本の解き方】新型肺炎と世界の経済危機 中国の成長目標は4%台も…日本は新たな補正も必要に (1/2ページ)

 中国の新型肺炎拡大を受けて、中国人民銀行(中央銀行)は3日、金融市場に1兆2000億人民元(約18兆7000億円)を供給した。米連邦準備制度理事会(FRB)でも利下げ観測が再浮上するなど、各国は経済の落ち込みに備えた政策対応を進めている。

 感染拡大に対処するため、中国から入国制限を実施する国は60カ国を超えている。米国、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピンなどは中国滞在者の入国を禁止した。日本、香港、韓国は、武漢市のある湖北省滞在者の入国を禁止するなど、各国は強力な水際作戦を実施している。

 ウイルスの感染経路については不明なので、こうした施策を取らざるを得ないわけだ。一方、経済は確実に影響を受けるので、その対策も抜かりなく必要だ。

 新型肺炎により中国の経済活動は確実に落ちる。武漢は事実上封鎖され、工場の稼働も止まっているので、重要なサプライチェーンの一つが切れるという問題になっている。「春節」は観光旅行やバーゲンの季節でもあったが、既に水を差された。現地の観光や食品業には直接的な大きな痛手である。

 中国の国内総生産(GDP)で消費は約4割を占める。なかでも新型肺炎騒動で影響を受けやすいのが食品、交通、教育文化娯楽など5割程度だ。これらが1割減になると、GDPは2%低下する。

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