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【高橋洋一 日本の解き方】厳しくなった習氏の国賓訪日 新型肺炎、4月時点の終息宣言は困難に…東京五輪はギリギリセーフか (1/2ページ)

 中国発の新型肺炎が感染拡大を続けているが、4月にも予定されている習近平国家主席の国賓としての訪日は可能な状況なのだろうか。

 日本は医学の発達した国であり、感染していない人も含めて調査しているため、周辺国の中では感染者が多く報告されている。その調査の一例が武漢市から政府チャーター機で日本に帰国した人たちだ。

 帰国者数と感染者数について、テレビの視聴率を少数サンプルから推計する方法を応用して推計すると、現在中国政府が公表している感染者数は、実際の数字より、かなり少なくなっているのではないかとの疑念が浮かぶ。

 これは、昨年12月から感染者が出ていたにもかかわらず、中国政府が隠蔽していたことも背景にある。

 7日に武漢市の医師、李文亮氏が亡くなった。李氏は、新型肺炎の発生当初から警鐘を鳴らしたが、中国当局からデマを流したとして処分を受けていた。自身も新型肺炎に感染し、死去した李氏の追悼運動も起ころうとしているが、中国当局は警戒している。2017年7月に獄中死したノーベル平和賞受賞者の民主活動家、劉暁波氏と同じ動きになることを嫌っているようだ。

 中国で感染者数の数字が公表されたのは1月20日からだ。その後、感染者数が増えてきたが、それでも30日程度は感染者数の増加ペース(加速度)は鈍化しそうにない。

 ということは、4月上旬に予定されている習氏の国賓としての訪日はかなり苦しくなった。習氏の前には中国の事務方が来日し、実際の調印文書の内容を詰めなければならない。

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