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【高橋洋一 日本の解き方】世界が消費増税批判する中、IMFが「15%」提唱の背景 客観分析と世論誘導の違い (1/2ページ)

 昨年10月の消費増税については、海外メディアでも失敗だったと酷評されている。一方で国際通貨基金(IMF)が「2030年までに消費税率を15%に引き上げるべきだ」と提言している。この温度差はなぜ生じているのか。

 2月18日の米ウォールストリート・ジャーナル紙の社説は強烈だった。「日本の消費税の大失態」というタイトルで「三度目の正直」にならなかったと断じている。

 17日に発表された昨年10ー12月期国内総生産(GDP)の伸び率は、過去25年間で4番目に悪い数字だ。ワースト1、2位が2008年のリーマン・ショック後、3位が14年の消費増税後となれば当然の指摘だろう。同じ過去25年間で、消費の伸び率を見ると、今回の数字は2番目に悪い。1位は14年の消費増税、2位は今回、3位は1997年の消費増税で、3回の消費増税が全て裏目に出ている。

 97年当時、大蔵(現財務)官僚だった筆者は、部内の会議ではっきりと「消費増税の影響だ」と述べた。しかし、当時の大蔵省は消費増税以外の理由を探せという立場であり、消費低迷の理由として当時のアジア危機を挙げた。ほとんどの経済学者やエコノミストはこの考えに従い、今でもそう主張している。

 2014年も筆者は消費の落ち込みを予測した。ただし、その意見は依然として少数派だった。財務省は、消費増税の影響は軽微だといい、多くの経済学者やエコノミストも同調した。

 今回は、一部の財務省のポチのような人を除いて、消費増税が消費に悪影響を与えるという人はさすがに増えた。海外の一流経済学者も、消費増税のマイナス効果を主張していた。

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