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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】安倍政権は習主席「国賓」招待を延期せよ! 世界がシラケる首脳会談に“政治センス”疑われる可能性も (1/2ページ)

 中国発の新型コロナウイルスが猛威を奮っている。そんななか、日本は4月に中国の習近平国家主席を「国賓」として招いていいのか。安倍晋三政権は事態が完全に終息するまで、国賓招待の延期を申し出るべきだ。

 私はこれまで、安倍首相が沖縄県・尖閣諸島に対する威嚇行動や、日本人の不法拘束、中国国内の人権弾圧などについて、習氏に「言うべきことを言う」なら、国賓招待でも構わない、と思っていた。

 だが、新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)で事情は完全に変わった。いまや中国はもちろん、日本も「新たな感染の発生源」とみられている。そんな両国の首脳が正装に身を包み、宮殿で乾杯のグラスを合わせていたら、世界の人々は大きな違和感を覚えるに違いない。

 そもそも、両国が国賓訪日に合意したのは、「日中関係が正常軌道に戻った」ことを確認するためだった。私は「日中関係が正常化した」とは思わないが、百歩譲って、そうだとしても、世界中がシラケるようなタイミングで首脳会談を開いても、政治センスを疑われるだけだ。

 招待した日本側が延期を申し出たら、非礼に当たるだろうか?

 私はそう思わない。中国も分かっているはずだ。習氏自身が新型肺炎との戦いを「人民戦争」と呼んでいるくらいである。そんな非常時に、最高司令官が国を不在にする方がどうかしている。歓迎こそされ、非礼と怒られるいわれはない。

 ところが、2月23日付の産経新聞によれば、「自ら『延期』を持ち出したくない中国側のプライドに日本側の思惑も絡み、互いの出方を探る『神経戦』の様相となっている」という。いかにも、官僚らしい。彼らは自分の失点になるのを恐れているのだ。

 それなら、こんなときこそ政治家の出番ではないか。茂木敏充外相でも、安倍首相でもいい。「オレが責任をとる」と腹をくくって、中国側との折衝を事務方に指示すべきである。

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