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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】雨や地震がなくても地滑りは起きる! 2月の女子高生巻き添え死は「マンション所有者全員」が賠償か (1/2ページ)

 神奈川・逗子(ずし)で急斜面が崩壊して、通りかかった女子高校生が死亡した。2月のはじめのことで、雨も降っていないし、地震もなかったのにいきなり地滑りが起きたものだ。

 じつは雨も地震もなくて土砂崩れが起きたのは前にもあった。2018年には大分県中津市耶馬渓(やばけい)町で地滑りが起きて6人が亡くなったのだ。

 地震では地滑りがもっと頻繁に起きる。2008年に起きた岩手・宮城内陸地震(マグニチュード=M=7・2)では幅900メートル、長さ1300メートルもある地滑りがあった。東京でいえば東京駅から有楽町を超えて新橋までの全部が滑ったことになる。

 この地滑りは逗子と違って急傾斜のところで起きたのではない。わずか1~2度と非常になだらかな傾斜の「すべり面」が滑ることによって起きた。この斜面は車なら気が着かず、歩いていればようやく気がつく程度の傾斜だ。

 この「すべり面」は地下に隠れている。かつて火山灰が降り積もった「シルト層」といわれるものだ。この層が滑ったことで、その上に載っていた土砂がすべて滑ってしまったのである。

 18年に起きた北海道胆振(いぶり)東部地震(M6・7)では最大震度は7。43人の死者を出した。多数の地滑りが起きて林の木々を根こそぎ倒して、家屋や道を押しつぶした。数万年前に支笏(しこつ)カルデラから出た火山噴出物が斜面崩壊を起こしたのだ。

 地滑り地形は日本全体だと37万カ所、地滑りの発生件数は毎年2000件以上もある。犠牲者が出るほどの大雨や地震による斜面災害は日本でこれまでは2~3年に1回は起きてきた。

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