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【大前研一 大前研一のニュース時評】新型コロナとビジネス対策 医療関連やテレワーク関連、通販などは下値を支える材料に (1/2ページ)

 先月27日の米国NY市場のダウ工業株30種平均は、前日に比べ1190ドル95セント急落し、2万5766ドルで取引を終了した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、米国企業が相次いで業績への悪影響に言及したことが要因。NY市場の1日の下落額はあのブラックマンデーも超えて過去最大。

 日経平均も先月25日、一時1051円安になった。28日までの週間下げ幅も計2243円だった。さらに週明け3月2日の東京株式市場も日経平均株価は乱高下し、1日当たりの価格変動幅が750円を超える大荒れ相場となった。

 ただ、日経平均の週間下落額はリーマン・ショックのときの方が大きい。乱高下も年に数回起こっている。米国でも2日のダウ工業株30種平均は8営業日ぶりに大きく反発、前週末比1293ドル96セント高の2万6703ドルで終えた。上げ幅は過去最大だった。主要中銀が協調して金融緩和に踏み切る期待が強まった。

 新型コロナウイルスの問題は長期化して経済への影響も続くが、少なくとも株式市場を見る限り、まだ「株式の調整」(上昇が続いた株価の推進力が薄れて、次の上昇波動に入る前に横ばい、下落の時期を迎えること)に入ってはいない。

 新型コロナウイルスの感染拡大は、厳しい影響をビジネスに及ぼしているが、このような状況下でも、医療関連やテレワーク関連、通販などは下値を支える材料になっている。

 富士フイルムホールディングス(HD)の株価が先月25日の東京株式市場で上場来の高値を更新、一時は5890円まで上昇した。傘下の製薬会社「富士フイルム富山化学」が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」が、新型コロナウイルスにも効果があると期待された。すでに患者への投与が始まっていて、国内で約200万人分の備蓄がある。

 同社は1930年創業の富山化学研究所が前身。富山化学工業を経て、一昨年、富士フイルムRIファーマに吸収合併されて解散。その後、社名変更した。富士フイルムHDも富山化学を買収して、「ああ、よかった」と思っていることだろう。

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