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【高橋洋一 日本の解き方】消費増税と「コロナ・ショック」に勝つ! 消費税率は「5%」に減税、同時に1人10万円の現金給付を (1/2ページ)

 新型コロナウイルス感染拡大による景気悪化への対策として、与野党から減税案が浮上している。一方で、現状で消費税率を下げても消費は伸びないという否定的な見解もある。

 今回のような大きな経済ショックに対応するには、マクロ政策とミクロ政策の同時発動が定石だ。マクロ政策としては金融政策と財政政策があるが、これも同時発動すべきだ。ミクロ政策としては、観光、食品などの関係業界への対策が求められる。

 マクロ経済政策の財政政策をめぐっては多くの議論がある。関係業界に対する財政出動はミクロ経済政策にもなるが、利益誘導にもなりかねない。他方、消費者減税や給付金は、「バラマキ」と批判されることもある。

 ただ、各方面で経済苦境があり、需給ギャップ(総需要と供給力の差)が大きいなか、短期間で政策を仕上げるための危機対応としては、関係業界を絞るより消費者へのバラマキが基本だ。特に有効需要を一気に作るには、財政支出より減税・給付金が政策の中心になる。

 「消費減税しても効果がない」という主張は、可処分所得から消費が決まるという標準的な経済理論に反するし、過去の実例から言っても間違いだ。

 実際、1997年4月と2014年4月、19年10月の過去3回の増税によって消費は急減した。これらは過去25年で消費減少のワースト3になっている。

 可処分所得と消費との間には安定的な関係があり、消費減税は可処分所得を増加させるので、消費への効果がないというのは考えにくい。

 消費税率をどこまで下げることができるのか。政策論としてはいくらでもあり得るが、説明の納得性がポイントだ。

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