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五輪予定通り開催は「最悪のシナリオ」 米ホーリクロス大教授 (2/3ページ)

 --国際オリンピック委員会(IOC)や日本の対応をどう思うか

 率直にいうと、IOCのバッハ会長や、そのほかの理事のこれまでの対応は最悪だ。(3月4日の)IOC理事会では延期や中止を議論することさえなかったという。私がこれまで聞いた中で最低の組織運営方針といえる。この時点で、すべての旅行、サービス業が延期や中止の可能性を検討していたからだ。

 7月までに状況が落ち着いたとしても問題は山積している。東京五輪に出場する各国の代表選手はまだ半分も決まっていない。出場獲得に関わる大会は中止となり、またトレーニング施設は閉鎖され、多くの選手は隔離政策で練習相手も見つからない状態だ。

 --今後の可能性は

 延期となるならば、数カ月ではなく1年間の延期になるだろう。ワクチンの開発に1年かかるといわれる中、数カ月の延期は公衆衛生の安全を確保するのに十分な期間とはいえない。

 2つ目はビジネスに根差した問題だ。米国での独占的放映権を持つNBCテレビや欧州の放送局は、プロスポーツの試合時期と重なるため、9~11月には五輪を開催したくない。秋の大会のほうが選手にとっては好ましいが、五輪の運営資金の多くを支払う放送局の事情が優先される。