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「大量死が迫っている」北朝鮮の刑務所、新型コロナ対策で緊張 (1/2ページ)

 北朝鮮は新型コロナウイルス感染症の拡散を遮断するため、教化所(刑務所)受刑者の家族との面会を禁止したのに続き、2月29日からは家族からの差し入れの搬入もすべて禁止とした。この措置を受け、「受刑者の大量死もあり得る」とする懸念が、教化所幹部らの間で高まっている。

 現在の北朝鮮において、最も食べ物に困っているのは軍の末端兵士と教化所の受刑者たちだ。彼らは家族からの差し入れが無ければ飢えるしかない。それでも兵士はドロボーに化けることもできるが、受刑者たちはそれさえ出来ない。

 (参考記事:北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為

 中国・丹東を拠点に取材するデイリーNKジャパンのカン・ナレ記者によると、3月上旬、家族から預かった差し入れをこっそり受刑者に渡していた教化所幹部が厳しい処罰を受ける出来事があった。舞台となったのは、咸興(ハムン)市にある第9教化所だ。同教化所には男性3000人、女性2000人の受刑者が収監されており、軍服と軍需品の生産、鉱物採取を行っている。

 カン記者に情報を提供した人民保安省(警察)内部の消息筋によると、「人民保安省教化局傘下の第9教化所第1課面会担当保安員であるキム氏が、受刑者にこっそり食べ物を渡した疑いで裁判を受け、生活除隊(不名誉除隊)となる出来事が3月6日に起きた」という。

 消息筋は「生活除隊は主に軍や司法機関の従事者に下される最も厳しいペナルティのひとつで、これを受けたら直ちに協同農場や鉱山に追放され、社会から永遠に遠ざけられる」と説明した。

デイリーNKジャパン

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