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【姿消す喫煙車両】「吸う方も吸わない方も大事なお客様」 近鉄・新型特急「ひのとり」は専用室を整備 (1/2ページ)

 4月1日に改正健康増進法が全面施行され、飲食店などの屋内施設や輸送機関などが原則禁煙(喫煙専用室の設置可)となる。

 大手私鉄の中で唯一、特急列車に喫煙車両を設けていた近畿日本鉄道(近鉄)は、今年1月いっぱいでそれを廃止した。JRでも、喫煙車両のあった東海道・山陽新幹線の700系が8日に勇退。日本の鉄道から喫煙車両は姿を消しつつある。

 近鉄が最後まで喫煙車両にこだわったのは、日本で最も長い営業路線を誇る鉄道会社だからと言える。路線は大阪から京都、奈良、三重、名古屋まで広い範囲を網羅しており、「長時間ご利用いただくお客さまへのサービス」として、特急列車に喫煙車両を設けていた。今後は座席での喫煙はできなくなるが、喫煙室は残される。

 同社は、14日にデビューした新型特急「ひのとり」(大阪難波~近鉄名古屋)にも喫煙専用室を設けた。3号車の一端をガラスで仕切り、煙の漏れも規定範囲内に抑えられるもので、車窓からの景色を眺めながら、ゆっくりたばこを楽しめる。「吸う方も吸わない方も大事なお客さま。双方への配慮の結果、時代に逆行しているようですが、あえて喫煙専用室を設けました」と近鉄本社の広報担当者は話す。ちなみに、このような喫煙室が設置されている電車は、大手では現在、東海道・山陽新幹線と近鉄ぐらいだ。