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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】男性職員の手記が問いかけた“財務省の本性” 佐川氏はじめ関係者は自ら“真実”語れ (2/2ページ)

 森友学園への国有地売却と公文書改竄をめぐっては、大阪地検特捜部が捜査し、2018年5月、関係者38人について不起訴の結論を出した。それに対して、大阪第1検察審査会が佐川氏ら10人について「不起訴不当」と議決し、特捜部が再捜査した。再捜査でも特捜部は19年8月、全員を不起訴処分とし、捜査は終結している。

 一方、財務省も独自に調査し、18年3月に報告書を発表している。報告書は改竄の事実を認め、財務省は佐川氏を停職3カ月の懲戒とするなど、関係者を処分した。

 報告書は「新たな事実があれば必要な対応をする」と書き、野党は国会で「(佐川氏の後任である)太田充理財局長の名前など、新たな事実もある」と追及した。だが、太田氏も文書厳重注意の「矯正措置」を受けている。となると、再調査は難しそうだ。

 とはいえ、民事訴訟では佐川氏が証言する可能性もある。「霞が関の中の霞が関」と言われる財務省で、一体何が起きていたのか。二度と同じような事件を起こさないためにも、佐川氏はじめ関係者にはぜひ、自らの言葉で真実を語ってもらいたい。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。

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