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【ジュリア・ミント プーチンの国より愛を込めて】貧困に転落した母の友人の希望 (1/2ページ)

 ドブラヴィーチェル、親愛なる日本の皆さま!

 それは、コロナウイルスの影響で大学が休校になり、実家に一時帰省した日のことでした。

 買い物に出た私は通りの正面から歩いてくる女性に気づき、近寄って挨拶を交わしました。

 その女性ライサは母の古い友人でした。

 私たちは少しの間会話してすぐに別れましたが、彼女の表情はまだ憂いを帯びているように見えました。

 その理由はライサが近年貧困に転落してしまったからです。

 かつては著名な経済学者だったライサでしたが、転落の原因は彼女の娘かわいさから始まりました。20年前、娘マリヤが19歳で妊娠し同い年の若い男と結婚したとき、ライサは娘家族の門出祝いにアパートをプレゼントしました。

 さらに彼女は、娘の夫が大学に行きたいと言えば学費を出してやり、車が欲しいと言えばその購入資金を出してやりました。

 とにかく、当時のライサは娘夫婦と孫を溺愛していたのです。

 それから十数年がたち、マリヤたち夫婦に3人目の子供が生まれたころから夫婦間のいさかいが絶えなくなってきました。原因はマリヤの新興宗教でした。彼女はある時から“もうすぐ世界の終わりが来る”と終末論を唱える新興宗教に傾倒していきました。

 夫は愛想をつかし、最後は同じ町内に女を作ってマリヤと子供たちの元を去っていきました。