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【高橋洋一 日本の解き方】日本の経済対策はなぜショボい? 「ポスト安倍」に財務省の影…このままなら「令和の停滞」に (1/2ページ)

 政府や自民党から出てくる新型コロナウイルス感染拡大を受けた経済対策は、消費税の減税や政府振出小切手の配布などではなく、商品券や所得制限のある現金給付などが浮上している。大規模でスピード感のある対策を打ち出す先進国に見劣りする背景には、「ポスト安倍」をにらんだ政治闘争が存在しているようだ。

 「ポスト安倍」としては、安倍晋三首相自身が、岸田文雄・自民党政調会長、茂木敏充外相、菅義偉官房長官、加藤勝信厚労相の4人を挙げている。名前の順番や説明の長さから、安倍首相が一番推すのは岸田氏であることは一目瞭然だ。

 岸田氏以外の人は、コロナ対策で名を上げる絶好のチャンスだが、現状ではそうはなっていない。ということは、ポスト安倍は、岸田氏で固まりつつある。安倍首相の自民党総裁4選もあり得なくないが、本人が強く否定している。

 コロナ問題がなければ、安倍首相は東京五輪後に勇退するプランもあっただろう。五輪が1年延期になっても、ポスト安倍の動きは加速しており、その中で、相対的に岸田氏が抜け出している形だ。

 冒頭書いた消費減税や小切手案が出てこないのは、こうした政治情勢が大きく関係していると筆者はみている。

 岸田氏は自民党宏池会だ。宏池会は、旧大蔵官僚から首相まで昇りつめた池田勇人氏を創設者とする伝統派閥で、官僚出身議員が多く、財務省の影響を強く受けている。

 麻生太郎財務相は、宏池会ではないが宏池会に近いとされている。もちろん財務相なので、財務省の伝統的な手法をそのまま実施しようとしている。

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