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大阪市のオフィス街・船場地区の“レトロ西洋建築”が人気! 「歴史の厚みと文化」感じられるエリアに (1/2ページ)

 大阪市中央区のオフィス街・船場地区に点在するレトロな西洋建築が、人気を集めている。写真を撮りながら巡る人々の姿があり、毎年開かれるイベントも盛況だ。太平洋戦争末期の空襲に耐えたものが多く「こだわりと歴史の厚みを感じられるのが魅力」と、建築の専門家は語る。

 大通りの御堂筋から路地に入り、高層ビルに囲まれた一角にある「芝川ビル」。1927年完成の4階建てで、戦中まで家政学校だった。竜山石(たつやまいし)という兵庫県の石材による重厚な外観と、マヤ・インカ文明風の独特な玄関装飾が目を引く。

 堺筋と呼ばれる通りに面した「フジカワビル」ができたのは53年。1、2階の吹き抜け空間を生かして改修され、今は楽器店が入る。

 「海外の建築事情にも通じた大阪商人が、家業の顔として手間もお金も使って建てた。同じ時代のものでもデザインが違う」。近現代建築を研究する近畿大の高岡伸一准教授は、独特なたたずまいの源泉を解説する。

 船場地区のレトロ建築は、人口や経済成長で東京をしのいでいた昭和初期の20年代後半に建てられたものが多い。23年の関東大震災を機に、耐火や耐震の性能が高い西洋建築への移行が進んだ。

 戦後の復興期や高度成長期、バブル経済期を通じて再開発された同地区。高層ビルが数多く建てられる中で埋没していったレトロ建築の存在感は、地元住民の間でも薄れていった。

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