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【富坂聰 真・人民日報】中国「コロナ公表データ」議論は不毛? 数字よりも見るべきは「結果」 (1/2ページ)

 やっぱり中国のデータは信頼できない--。

 相変わらずこんなニュースが日本では目立つ。今回は無症状感染者の統計の取り扱いの問題だ。火着け役は中国大陸の経済誌『財新』と香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト』(SCMP)である。

 いわく、無症状の感染者を統計に加えなかったことで国内の不信感を招いたという。だが、統計は両メディアも書いているように中国が2月上旬に基準の変更を宣言し発表したものだ。当時は、無症状者は感染を拡大させないと考えられていたためで、これは鐘南山氏など専門家が最近間違いだとしたことで統計に加え始めた。イタリアに派遣されている専門家チームは、無症状感染者を自宅待機させたことを「間違い」と指導しているので、中国にとっての苦い経験にもなったのだろう。

 SCMPは統計から漏れた感染者数を4万3000人と指摘するが、これは落ち着いて考えると不思議な話だ。本当なら致死率は大幅に下がり、習近平政権にはもちろん、世界にとっても朗報となるからだ。何といっても4%の致死率が2・6%まで下がる(死者数を3300人で計算)のだ。

 4月1日には米ブルームバーグ通信が、米情報局が「中国が感染者数と死亡者数を過小に報告した」というリポートをホワイトハウスに提出したと報じた。これは評価しようのない疑惑だが、武漢の初期には医療崩壊が起きていて、何の病気か診断される間もなく亡くなった患者がいたことは知られている。数字が完璧ではないという意味ではそうなのだろうが、中国の動機は不明だ。

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