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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「忍」》耐え忍びながら働く保育士さんに敬意を

 新型コロナウイルスの感染予防のための緊急事態宣言後、兵庫県の保育施設や学童保育にじわじわと影響が広がっている。当初は可能な限り自宅でみるようにという要請だったが、どうしても預ける必要があるのか、両親の職種や事情を提出させて許可制とする動きも。子供を預けて働く側としては苦悩するが、密集による感染リスクを下げるためだと理解もしている。

 「小学校の休校は覚悟していたけど、学童や保育園にも行けなくなるなんて…」。兵庫県内に住む40代の女性団体職員は悩む。小学生の男児2人と保育園の女児1人の3人の母親。子供たちが通う学童と保育所で、今月16日から親の職業を記した特別な申請が課されることになった。

 夫婦の職業は、保育対象とされる医療従事者、警察・消防などの条件から外れている。会社員の夫は現在、在宅勤務だが、子供3人が家にいる状態では、仕事は不可能。女性は在宅勤務ができない。「仕事をどちらかがあきらめるしかないかも」

 わが家も小学2年の息子を兵庫県内の学童保育に通わせているが、今後、登級が許可されるかどうかはわからない。

 親たちから悲鳴が上がる一方で、保育施設に勤務する保育士からは、ツイッターで不安の声が上がっている。「保育士の命の保証は誰がしてくれるの?」「保育士だって子の親」「3密完全にそろってます」

 実際に保育施設内でクラスター(集団感染)が起きた事例もある。神戸市東灘区の認定こども園では3月、園長が感染し、保育士ら6人に感染が広がった。

 「保育園は感染予防策がとりにくい施設。開ける以上はリスクを覚悟しなければならない」とある認可保育園の園長は話す。

 園長によると、換気で「密閉」を回避することは可能だが、「密集」と「密接」をせずに保育を行うのは不可能。幼い子供はマスクを着けても適切に管理することができない。園外散歩や一般への園庭開放は取りやめ、外部からのウイルスの侵入を防いでいるが、保護者の出入りは避けるのは不可能だ。「密集」を防ぐために唯一できることが、登園人数を減らすことだという。

 学童保育も事情は似ている。小学生ならマスクをすること自体は可能だが、昼食やおやつなどの飲食もともにしなければならない。

 今、危険をかえりみず人の命を救う医療従事者に感謝と敬意を、という呼びかけが広がっている。保育士さんや学童の先生も同様だと思う。感染の危険性のある職場で、耐え忍びながら、人のために働いている。心からの感謝と敬意を表したい。(K)

 大阪の教育担当、43歳。

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。4月のお題は「忍」です。