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昭和に学ぶ“恐慌突破”の秘策! 今の政策ではもって2、3カ月… 識者「全国民に毎週1万円給付検討」 (2/3ページ)

 安倍晋三首相は新型コロナウイルスとの戦いを「第三次大戦」にたとえたというが、経済も戦時体制の様相だ。

 上武大教授で経済学者の田中秀臣氏は、「戦時の統制経済の手法にはまねるべき点もある。たとえばマスクについては政府が転売禁止にしたうえ、生産から流通まで統制すべきだった」と解説する。

 非常時に必要な経済政策について田中氏は「自粛や休業が要請されるなかでは、『仕事はないが解雇しない』『お客さんは来なくても倒産しない』ことが重要だ。国民にいかに犠牲を出さないかを考える必要がある」と訴える。

 世界恐慌の際に日本はデフレに陥り昭和恐慌に突入、輸出は激減し、企業倒産や失業が増えた。そこで国債を日銀に引き受けさせつつ、積極的な財政出動を行い、デフレ脱却を図ったのが犬養毅内閣などで大蔵大臣を務めた高橋是清だった。

 前出の田中氏は、コロナ・ショックへの対応でも範とすべき点があるという。

 「高橋は、大蔵族の間にあった緊縮財政の考えをトップから否定し、デフレ脱却を金融政策と財政の協調でやっていくという点で斬新だった。当時は生活困窮者は自助努力が足りないとみられていたが、みんな一緒に支え合って経済を盛り上げ、窮地を脱しようとする発想の転換だった」と解説する。

 現状も、政府が財政支出のために国債を発行しても、日銀が金融緩和策の一環で買い取る余地は十分ある。

 「令和恐慌」も懸念されるが、政府の緊急経済対策に消費税の減税は盛り込まれなかった。財務省や与党内の緊縮財政派の意見が反映されたとみる向きもある。

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