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米、コロナで中国の責任追及へ! 地図上から消えた?武漢市の「重要施設」とは… 「疑惑の研究所」に迫る! (3/3ページ)

 湖北省の有力紙「湖北日報」は17年2月23日、フランスのベルナール・カズヌーヴ首相(当時)が訪中し、「新しいラボ」の落成式でテープカットを行い、内部を視察したことを報じている。フランス国立保健医学研究機構、認定委員会、外務省など、中仏のプロジェクト関係者ら100人以上が参加した。

 フランスとのパイプが太い袁志明所長(同)は、記者団に対し、「ウイルスの予防と制御は国境を越え、中国は世界の公衆衛生の安全を確保する責任を積極的に担っている」と語り、「(最も危険な病原体を研究するために指定された)P4実験室の安全性を維持するためには、開放的な文化が不可欠」と研究者らにハッパをかけたという。

 もちろん、新型コロナウイルスの世界的大流行と、最新設備が整った武漢市の「新しいラボ」など、複数の研究所との関係については、世界で誰一人「断定」はしていない。

 しかし、ワシントン・ポスト紙をはじめ、FOXニュース、CNNテレビ、AP通信などの米国メディアは14~15日、新型コロナウイルスについて「武漢の研究所から流出した可能性が高い」「中国政府は偽情報工作まで展開した」という疑惑を一斉に報じた。

 トランプ大統領は15日の記者会見で、「徹底的に調査している」と述べたが、中国当局は疑惑を完全否定している。

 中国外務省の趙立堅副報道局長は16日の記者会見で、「世界保健機関(WHO)は、ウイルスが実験室で作り出された証拠はないとしており、専門家も実験室から漏れたとの説には科学的根拠がないとの認識を示している」と反論している。

 ただ、不可解なのは、グーグル検索で今年1月の時点で存在したはずの「新しいラボ」が、いつのまにか「地図上」から消えているのだ。「新しいラボ」があったはずの武漢市江夏区の「鄭店園区」という地名も出てこない。これはどういうことなのか?

 いずれにせよ、米国が2年以上前から「危険な内情」を把握していたのだとすれば、トランプ氏が中国政府に「真実を突き付ける日」も遠くなさそうだ。

 ■河添恵子(かわそえ・けいこ) ノンフィクション作家。1963年、千葉県生まれ。名古屋市立女子短期大学卒業後、86年より北京外国語学院、遼寧師範大学へ留学。著書・共著に『米中新冷戦の正体-脱中国で日本再生』(ワニブックス)、『世界はこれほど日本が好き』(祥伝社黄金文庫)、『覇権・監視国家-世界は「習近平中国」の崩壊を望んでいる』(ワック)など。

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