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【高橋洋一 日本の解き方】ついに米が資金停止へ 中国に加担し台湾の警告は無視…問題だらけだったWHOの責任 (2/2ページ)

 テドロス氏は事務局長就任前に、エチオピアで保健相や外務相を歴任しており、中国との関係は深いとされている。

 中国のWHOへのアプローチの「成果」は、2007~17年の2期10年にわたり、香港出身で中国籍のマーガレット・チャン氏を事務局長に据えたことだ。チャン氏は台湾を中国の一部とする扱いをWHO内で行っており、それは中国政府の意向を受けていたと思われる。

 なお、チャン氏は事務局長時代の15年5月、感染症に関する命名ルールを作り、地名を入れないこととした。今回、正式名称を「2019新型コロナウイルス(COVID19)」と呼ぶのは、このルールに基づくものだ。それ以前には、発生源の地名を入れるのが普通だった。

 ただし、「2019」は、19年12月12日に中国・武漢市で発生したことが確認されているからである。習主席は今年1月7日に新型コロナの防止・抑制を指示したが、国際的には同20日になって「重要指示」を出し、国際的にも認めた。中国は1カ月以上も事実上隠蔽しており、WHOも台湾の警告を無視した責任は免れない。

 国内の一部メディアは、トランプ氏の行動を、大統領選に向けた政治パフォーマンスだと批判するが、中国とそれに加担するWHOが今日の危機を招いたのは事実だ。

 WHOの抜本改革まで行くかどうかは今後の状況次第だが、被害の大きな欧州がどう出るのかが鍵となるだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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