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【高橋洋一 日本の解き方】コロナ・ショックは「リーマン級危機」以上では? 消費税減税の大義名分、国民の命と経済を優先すべきだ (1/2ページ)

 安倍晋三首相はこれまで、消費増税を見送る条件として、「リーマン・ショック級の危機」を挙げてきた。今回のコロナ・ショックは、まさにリーマン級危機ではないのか。

 消費税については、長い経緯がある。1989年4月、当時の竹下登内閣が税率3%として初めて導入した。その後、村山富市政権時の94年11月に税制改革法案が成立し、橋本龍太郎政権の97年4月に税率は5%に引き上げられた。

 その後、消費税率は5%のままであったが、2012年8月の民主党の野田佳彦政権時、14年4月に8%、15年10月に10%にそれぞれ引き上げる消費増税関連法が成立した。

 安倍政権になって14年4月に予定通りに8%に引き上げられた。ただし、その後経済が低迷したために、安倍政権は14年11月、10%への引き上げ開始時期を17年4月まで1年半延長。さらに16年6月には、19年10月まで2年半延長した。1回目の延長の際には、その直後総選挙を行った。2回目の延長は北海道・洞爺湖サミットにおいて表明された。

 19年10月の10%への引き上げは実施されたが、その際、安倍首相は「リーマン・ショック級の危機があれば見送るが、そうでなければ予定通り」としてきた。

 10%への増税後、19年10~12月期国内総生産(GDP)は年率7・1%減だった。これだけでもかなりの経済ショックであるが、その上、2月下旬からはコロナウイルスによる内外での経済ショックがあり、さらに急速に景気が落ち込んでいる。

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