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【高橋洋一 日本の解き方】政府はコロナによる死者だけでなく、経済による死者も減らす策を 50兆円以上の有効需要必要だ (1/2ページ)

 新型コロナウイルス感染による死者を抑える施策は、緊急事態宣言による自粛や医療関係者の尽力で続いている。一方で経済の悪化によっても死者は出る。経済による死者を少しでも減らすにはどのような方策が必要なのか。

 コロナウイルスによる感染は数理モデルで表現される。何の施策もとらなければ、ウイルスは国民のかなりの人に感染し、その一定割合は死亡、生き延びた人は免疫を持ちその後感染症にかかりにくくなる。強力な移動制限など(新薬やワクチンを含む)の措置をとれば、感染が広がらず、それまでに感染していた人の一定割合が死亡する。

 数理モデルの話なので極端であるが、前者を「プランA」とすれば、死者は数十万人で経済コストはほぼなし。後者を「プランB」とすると死者は1000人程度、経済コストは100兆円以上だ。ここで経済コストは、移動制限などに伴い経済活動が縮小することによる国内総生産(GDP)の低下額で見ることができる。

 なお、相手はウイルスなので、プランAとプランBの折衷というのは考えにくく、プランAの集団免疫かプランBの根絶かの二択にならざるを得ない。

 ただし、経済による死者を考えると、プランAではほぼなしなのに対し、プランBでは経済コストが100兆円以上なので失業者は200万~300万人発生し、それによる自殺者は1万人程度となる。

 国の政策は、国民の生命を守ることなので、ウイルスによる死者と経済による死者の合計を最小化すべきだ。

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