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香港、新型コロナは鈍化 「政治的ウイルス」の蔓延警戒 (1/2ページ)

 【香港=藤本欣也】香港で新型コロナウイルスの感染拡大が収まりつつある。政府は8日、映画館やバーなどの営業再開を認める一方、集会を規制する措置は延長した。新型コロナの新規感染者数が減少するにつれ、政府・中国共産党への抗議活動が増えていることが背景にある。中国政府は「政治的なウイルス」の蔓延に警戒を強めている。

 香港の感染者数は7日現在、1044人(死者4人)。3月中旬から4月中旬にかけ、欧米から帰国した学生を中心に感染が拡大したが、最近は同日まで18日連続で香港内での新規感染者はゼロ(海外からの流入症例を除く)。ほぼ全ての住民が外出時にマスクを着用する防疫意識の高さが主な要因とみられている。

 これを受けて林鄭月娥行政長官は8日からバーの営業を約1カ月ぶりに解禁。映画館や美容院、スポーツジム、マージャン店などの営業再開も認めた。

 新型コロナとの戦いが「休戦」(香港メディア)状態となる一方で、再燃の兆しを見せているのが反政府デモだ。新型コロナの感染が広がり始めた1月や2月は、政府による隔離施設などの整備に反対する近隣住民のデモに、若者たちが合流して反政府・反中のスローガンを叫んでいた。

 しかし3月に入るとデモは下火になり、下旬には政府が防疫措置として「5人以上」の集会を禁止、デモは事実上封じ込められた。