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【高橋洋一 日本の解き方】出口戦略が明確な大阪モデル、休業補償を追加支給する東京、どちらもやるのか不明確な国 (2/2ページ)

 安倍晋三政権は緊急事態宣言の延長を5月4日に発表したが、解除の基準をまだ示していない。

 西村康稔経済再生担当相は、大阪府が決めた解除の基準について、営業自粛などに対する解除の基準であり、国の緊急事態宣言の解除とは違うという。これは形式的には正しいが、霞が関官僚の省庁間の「縄張り争い」のレベルで、政治家の発言としては情けない。国民は先行きに不安を覚えており、それを解消するのが政治の役目だ。具体的には「出口戦略」の明示である。

 緊急事態宣言を5月31日まで延長した政府は、14日に専門家会議を開催、分析の上、一部地域での宣言を解除する可能性を示したものの、出口は不透明だ。そこでは、「(1)感染の状況(2)医療提供体制(3)近隣都道府県の感染状況などを踏まえ、総合的に判断する」とされ、役所言葉である「総合的に判断」が埋め込まれており、国民には分かりにくい。

 大阪府の判断は、政治家の役割について国や地方自治体にはいい意味で刺激になっただろう。一連のコロナ対策を見ていると、筆者の感覚では、休業補償し、出口戦略も明確な大阪府が断トツだ。休業補償の追加支給を行うが出口はさっぱり分からないという東京都と、休業補償も出口戦略もやるかやらないかはっきりしない国は似たり寄ったりで、愛知県は追加の休業補償や出口戦略が不明だ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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