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政府の全世帯配布で…マスクの価格が暴落、赤字販売も 全国的に“投げ売り”状態 (2/2ページ)

 ところが5月の連休明けには状況が一変。2000円台で売る店が現れ、売れ行きは鈍化した。中国での生産が増えたとして中国系の仲卸業者から「1箱1750円でどうか」と打診された店主もいる。販売価格を比較できるサイトでは、1枚20円台(1箱1000円程度)の商品も出回り始めた。

 「安い不良品で健康被害が起きても対処できない。中国語の品質保証書も本物か分からない」と店員。感染拡大前は1箱数百円だったため、通りすがりに「ぼったくりやがって」と罵声を浴びせられたり、「違法な転売だ」と通報され警察官が来たりしたこともあって、5月末で販売をやめるつもりだ。

 12日、名古屋城近くに軽乗用車を止め、路上販売していた男女2人組は午前中、1箱2500円では全く売れず、午後に2200円まで値下げしたと説明した。本業はマッサージ店経営。数日前に出入り業者から「マスクをさばいてくれ」と拝み倒され、渋々仕入れたものの「これでは仕入れ値より安く赤字だ。早くしないともっと売れなくなる」と焦りをにじませる。

 この名古屋に限らず東京、大阪などほぼ全国的にマスクは投げ売り状態にある。量販店をのぞいても山積み状態で、「何箱でもOK」「個数制限なし」という張り紙を目にする。

 「政府の動きをみて一気に在庫を整理した業者はさすが。高値で仕入れた業者や個人事業主で在庫を抱えている人は赤字で処理するしかないだろう。商売は機を見るに敏でないと務まらないよ」(仲買業者)

 暴騰の後は暴落。株価も同じ。予想はできたものの、“マスク狂騒曲”のエンディングは想像以上に激しく…。

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