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WHOが18日から総会、米中が激しく対立へ 「新たな冷戦」に拍車 (1/2ページ)

 【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)は18日から年次総会をテレビ会議方式で開催する。総会では、米国と中国が、台湾の総会へのオブザーバー参加や新型コロナウイルス対応の初動をめぐり、激しく対立する見通し。米中の緊張関係が一段と高まり、「新たな冷戦」に拍車がかかりそうだ。

 年次総会は、当初の4日間の予定を2日間に短縮。WHO予算案の審議時間を削り、新型コロナ対策の協議に集中する方針で、WHOのテドロス事務局長は15日、「1948年のWHO設立以降、最も大事な総会の一つだ」と強調した。ただ、中国が反対する台湾のオブザーバー参加の可否や、WHOや中国のこれまでの新型コロナ対応の評価も協議するとみられる。

 米メディアなどによると、総会では米国などが主張する台湾の参加について投票が行われる可能性がある。投票が実施されれば、参加には加盟国の過半数が必要という。米議会の超党派諮問機関「米中経済安全保障調査委員会」は12日の報告書で、台湾のワクチンや治療薬の知見をWHO加盟国が共有できず、世界全体の保健衛生が脅かされていると指摘した。

 米国は中国の初期対応も批判するとみられる。トランプ米大統領は情報を隠蔽して感染を拡大させた責任を明確にしたいと訴えており、「中国との全ての関係を絶つこともできる」と強硬姿勢を示している。

 総会では、WHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した時期も議論されそうだ。テドロス氏は1月22、23両日の緊急委員会で緊急事態宣言を見送った。中国が圧力をかけたとみられ、医療機関の検査態勢整備を促す同宣言が遅れたことで感染拡大を招いたと非難されている。トランプ氏はWHOを「中国寄りだ」として資金の拠出停止を発表した。