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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「笑」》マスク作り始めました

 マスクを手作りしている。私はカメラマンで、外出することが多い仕事だ。しかしさすがにこのご時世だと、カメラマンといえど普段よりも在宅している時間は長い。それでも仕事に出るときはマスクが要るので、何度も洗って使える布マスクを作ることにした。

 いざ作ろうとしても、一人暮らしなので生地やゴムひもなどの材料、ミシンもなかった。手芸屋は営業自粛で休業、100円ショップでも材料は売り切れていた。そこで、実家から生地を送ってもらうことにした。郵送で4種類ほど。ずいぶん懐かしい、大学生の頃イケアで買った鳥柄のものなどあった。

 なかなか手に入らないゴムひもが、意外なところにあった。近所の商店街に呉服屋が2軒ある。入ったこともない店だったが、ある日店先に「手作りマスクキット」や「ゴムひも」が売られているのを見つけた。初めて入る呉服屋の雰囲気や店員とのやりとりに、少し癒され、もっと早く入っていたらと少し思った。

 ミシンはないのでマスクは針と糸で作り、2枚を80代の祖父母に送った。祖父母は新幹線で2時間ほど離れたところに2人で暮らしており、今は会えない。特に祖母は喜んでくれて「(通っている)リハビリ施設で自慢する」とメールで返信してくれた。

 同僚の女性とマスクの話になった。彼女は在宅時間で家の片づけをしていたら、使わないレースのハンカチや生地の端切れが多く出てきたという。「これで作ってみて。小池都知事のような素敵なレースのマスク」と言われて渡されたのが、細かい刺繍が施された紺色のレース生地。亡くなった母親が持っていたものだそう。早速作って写真を送ったら、「母が生きていたら、絶対喜ぶマスクだあ」と返ってきた。紺色のマスクは彼女にあげることにした。

 もうマスクを作り始めて15枚ほどになった。

 最初の1枚目は2時間ほどかかったが、今では40分。今は会いたい人に会えない時期だが、始めたマスク作りで人とつながれた気がする。そろそろ夏用の涼しい素材でも作ろうか。(水)

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。5月のお題は「笑」です。