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政府・与党、「検察庁法改正案」の今国会の成立見送り

 政府・与党が、方針転換した。検察官の定年を引き上げる検察庁法改正案について、今国会での成立を断念することを決めた。インターネット世論を受けるかたちで左派野党やメディアが反対攻勢を強めるなか、新型コロナウイルス対策を含む2020年度第2次補正予算案を確実に成立させるには、改正案の会期内成立は得策ではないと判断した。

 「公務員制度の改革は国民の声に十分耳を傾けていくことが不可欠だ。国民の理解なくして前に進めていくことはできない」

 安倍晋三首相は18日夜、官邸で記者団にこう語った。

 これに先立ち自民、公明両党の幹事長らは「束ね法案」として一本化していた同法改正案と国家公務員法改正案を継続審議にすると決め、新型コロナ対策に専念することを確認した。

 検察庁法改正案は、検察官の定年を63歳から65歳に引き上げ、検察官が63歳で役職から外れる「役職定年制」を設けた。内閣や法相が認めれば幹部ポストを最長で3年間延長できる特例規定も盛り込んだ。

 これに対し、野党側は「政権の検察人事への介入につながる」と訴え、特例規定の削除などを要求。インターネット上でも改正案に抗議の意思を示す著名人のツイートが拡散していた。

 野党幹部は18日夜、インターネット番組にそろって出演し、「国民は政治を動かす力がある」(立憲民主党・枝野幸男代表)、「ネットで多くの声を上げてもらった成果だ。見送りは画期的だ」(国民民主党・玉木雄一郎代表)などと、手応えを語った。

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