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台湾のWHO参加支持 外交青書、韓国は再び「重要な隣国」 (1/2ページ)

 茂木敏充外相は19日の閣議で、令和2年版「外交青書」を報告した。中国の反対で途絶えている台湾の世界保健機関(WHO)年次総会へのオブザーバー参加について「一貫して支持してきている」と明記した。関係が悪化している韓国に関しては「重要な隣国」との表現を復活させたが、いわゆる徴用工問題など山積する課題を前に「日韓関係は厳しい状況」と指摘した。

 台湾のWHOへの参加問題では中国を牽(けん)制(せい)したが、日中関係は「最も重要な二国間関係の一つ」と従来通りの表現で配慮も示した。安倍晋三首相と習近平国家主席の往来が実現した昨年は「『日中新時代』に向けて日中関係を新たな段階へ押し上げていく一年となった」と振り返った。

 日韓関係では、徴用工問題に加え、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄通告、韓国国会議員の竹島(島根県隠岐の島町)への上陸などを挙げ、「韓国側による否定的な動き」と指摘した。昨年に続き、「未来志向の新時代へと発展させていく」との記述は見送った。

 平和条約締結に向けてロシアと返還交渉を進める北方領土については、「我が国が主権を有する島々」と日本による領有を改めて主張した。ただ、主権が及ぶ対象を「四島」とは明記せず、ロシアの反発を避ける狙いもうかがわせた。昨年版は日本の法的立場をまったく記載していなかった。