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【高橋洋一 日本の解き方】「検察庁法改正案」が継続審議 国家公務員の定年据え置きで“年金難民”出かねない事態 (1/2ページ)

 検察庁法改正案を含む国家公務員法改正案が継続審議の方向となった。あっさりとちゃぶ台返しだ。

 筆者の改正案に対する見方はシンプルだ。先日の本コラムでも書いたことをまとめると、検察官だけではなく国家公務員全体の定年延長である。検察官の定年は、歴史的経緯から、国家公務員法ではなく検察庁法に書かれているので、国家公務員法と検察庁法と並んで、検察官も一般の国家公務員と似たような規定ぶりにしただけだ。

 国家公務員定年延長には、これまで十数年に及ぶ長い経緯があることも紹介した。これまでの議論の基本は、定年延長と年金支給開始年齢引き上げが連動することだ。こうした経緯からみても、法務省における特定人物の人事とは全く無関係に、政権交代を超えて議論されてきた。

 ところが、今回、政局に使われてしまった。しかも、特定人事も政局化しているのも、本来の姿でない。さらに、本件では、検察OBまでもが政治的意見を対外的に表明したり、法務省内も対立が激化していたりというのは組織運営上まずい。

 今回の法改正で特例延長があるので、安倍晋三政権が恣意(しい)的な人事をするための法改正との批判もある。しかし、検察は行政の一部なので任命は内閣が行うが、その延長は不可というロジックは筆者には理解し難い。

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