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医療崩壊危機はPCR信仰煽ったメディアの“人災” 「3密」「接触8割減」に代わる新自粛モデルを提言 医師・村中璃子氏が緊急寄稿 (2/3ページ)

 2つ目に、流行の初期から収束した現在に至るまで全国的に休校を続けたことだ。学校でのクラスターが発生したわけでもなく、専門家委員会がその必要性を認めていたわけでもないのに、安倍晋三首相の判断で一斉休校の指示が出たのは、自粛要請より緊急事態制限より前の3月2日のこと。そのため、日本では休校が流行抑止に与えた影響が分かっていない。

 3つ目に、「8割減の流行予測モデル」「受診の目安」「3密(密閉・密集・密接)を避ける」など、一度提示されたモデルや基準はなかなか見直されないという点だ。「人と人との接触を8割減しないと流行爆発が起きる」というモデルが提示され、自粛が要請されたのは3月初めのことだ。その後、8割減も流行爆発もせずに1カ月以上が過ぎた。

 もちろん、流行モデルがなければ対策は取りようがない。しかし、最初に示した予測が外れていると分かったところで、自粛の成果を評価し新たなモデルを提示する必要はなかったか。

 「受診の目安」もそうだ。当初、発熱でスクリーニングできると思われていた新型コロナ患者には、熱のない症例や無症状も多いことや、味覚や嗅覚の障害といった特徴的な症状があることも後から分かってきた。しかし、この目安が見直されたのは緊急事態宣言の最中、5月に入ってからのことだった。

 「3密」もそうである。「3密」とされる満員電車でもパチンコ店でもクラスターが起きていない理由は、「話している人がいないこと」だといわれている。であれば、「3密」を「発声している人がいる閉鎖空間」などと定義し直し、社会生活を可能な限り元に戻すためのガイドを示すべきではないのか。

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