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医療崩壊危機はPCR信仰煽ったメディアの“人災” 「3密」「接触8割減」に代わる新自粛モデルを提言 医師・村中璃子氏が緊急寄稿 (3/3ページ)

 「PCRが足りていない!」の代わりに最近よく聞くようになったのが「緩みが第2波を引き起こす!」という煽り文句だ。制限を解除すれば、ウイルスは当然戻ってくるだろう。しかし、小規模の感染を恐れてはいけない。

 海外ではロックダウン(都市封鎖)という選択が本当に正しかったのか議論が起きている。制限は厳しくすればするほど、集団免疫は得にくくなるからだ。また、PCR検査はたくさん実施すれば流行抑止ができるというものではなかったことが各国の分析ではっきりしてきている。

 感染を避けるための条件を満たさない行動をどこまで許容できるのかについて、ウイルスの活動性が低くなる夏の間に試行錯誤しながら、本格的な再流行がやってくる冬に向けて最善の戦略を立てる必要がある。

 ■村中璃子(むらなか・りこ) 医師、ジャーナリスト。現在、京都大学医学研究科非常勤講師、ベルンハルトノホト熱帯研究所研究員。世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局で、鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ対策に携わった経験を持つ。科学誌『ネイチャー』ほか主催のジョン・マドックス賞受賞。著書に『10万個の子宮 あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか』(平凡社、2017年)。

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