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【突破する日本】民主党政権で思い出す…検察への“政治介入”の恐ろしさ! 尖閣事件の中国人船長「釈放」でも圧力 (2/2ページ)

 枝野幸男幹事長代理(当時)は「組織としての責任問題に取り組んでほしい。大阪地検特捜部の取りつぶしだけでは世論は納得しない」と、法務省の刑事局長らに苦言を呈した。柳田稔法相(同)も法務省幹部らに「こんなことでは特捜は持たないぞ」と特捜部解体の可能性を示唆した。他の党幹部も「(大林宏)検事総長は間違いなくクビだ」と、人事介入発言をしている。

 同じころ起きた沖縄県・尖閣諸島付近で操業中の中国漁船と、これを違法操業として取り締まりを実施した日本の海上保安庁との間で発生した事件では、那覇地方検察庁の次席検事が船長の行為に計画性が認められず、日中関係をも考慮したとして中国人船長を処分保留で釈放すると突如発表した。菅政権の検察への政治介入の結果であることは明らかだった。

 民主党政権は、警察を所管する国家公安委員長や公安調査庁を所管する法相にあえて左派を起用した。公安調査庁長官は検察官ポストだ。法相の中には、公安調査庁にある自分を調査したファイルの提出を求めた者もあったという。検察への政治介入の恐ろしさについては、民主党政権を思い出すべきだ。

 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院法学研究科修士課程修了、政治学研究科博士後期課程研究指導認定退学。専攻は憲法学。皇室法制、家族法制にも詳しい。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学国際学部教授。内閣官房・教育再生実行会議有識者委員、山本七平賞選考委員など。法制審議会民法(相続関係)部会委員も務めた。著書に著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)、『公教育再生』(PHP研究所)、『明治憲法の思想』(PHP新書)など多数。

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