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「金正恩の軍隊」で5人餓死の異常事態…犯罪集団化も止まらず (1/3ページ)

 1990年代後半の北朝鮮を襲った大飢饉「苦難の行軍」。国の食糧配給システムが機能しなくなったことで餓死者が大量発生した。その数は数十万人とも言われる。その後、市場経済化の進展などで食糧供給は安定し、そうそう餓死者が出るような状況ではなくなった。

 しかし、例外もある。朝鮮人民軍(北朝鮮軍)だ。以前から食糧配給に問題があり、栄養失調にかかる兵士が続出している。両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋は、最近になって状況がさらに悪化していると伝えた。

 今月中旬、三水(サムス)郡に駐屯する朝鮮人民軍42旅団で、兵士5人が死亡した。死因は栄養失調だ。5人は数ヶ月前から体に浮腫が生じていたが、まともな治療を受けられず、与えられる食事はトウモロコシ飯に塩漬けの大根ばかり。何度か下痢をした後で、2日間寝込んだ末に死んでしまった。このような飢餓に陥っているのは亡くなった5人だけではなく、部隊のほとんどの兵士が栄養不足の状態にある。

 北朝鮮軍では、普段から国からの食糧配給をまともに受けられず、栄養失調になる者が続出。軍は治療が難しい場合、養生のために実家に帰宅させていた。

 しかし現在は、新型コロナウイルスの拡散防止のため国内の移動が厳しく制限されている。だからといって治療する薬もなければ、栄養のある食べ物も十分にはない。かくして、兵士がバタバタと倒れていくというわけだ。

デイリーNKジャパン

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