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【新型コロナと米中新冷戦】中国の“常軌を逸した言動”が容易に理解できる 北京大教授の注目論文「全面的な対立に向かう」 (1/2ページ)

 北京大学国際関係学院の王緝思教授の論文「新型コロナウイルス流行下の米中関係」は、現在の米中関係に関する必読の論考だ。そこには、歴史上最悪の状況にある米中関係について、「中米両国は全面的な競争から全面的な対立に向かう」と率直に記述されている。以下は、その注目点だ。

 (1)41年間の中米国交の歴史の中で、私たちの米国に対する不信と反感は過去に例がないほど高まっている。

 (2)今後、中米関係における矛盾は続き、日増しに緊張が高まるだろう。妥協する余地と引き返す可能性はますます少なくなる。中米両国は全面的な競争から全面的な対立に向かい、いわゆる「トゥキディデスの罠(=既存の覇権国と新たに台頭する大国が戦争に至る罠)」に陥る可能性を排除することができない。

 (3)この趨勢(すうせい)が続くと、主要になる戦略は「新冷戦」を避けることではない。

 (4)新型コロナウイルスの流行は、中米関係に大きな打撃を与えた。両国関係の悪化のスピードは加速し、政府間交渉はほとんど凍結されている。戦略の相互不信は日増しに深刻になり、国内における互いの国に対する反感は前例がないほど強い。

 (5)長期間にわたって、「米国に対しては爪を隠して対応すべきだ」とする考え方が浸透していた。現在、この考え方は世論の主流から外れ、その代わりに「米国と真っ向から対峙(たいじ)し、恐れずに力を見せつけるべきだ」という意見が主流になっている。

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