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北朝鮮版「広域重要指定事件」がもたらす金正恩氏の身辺リスク (1/3ページ)

 北朝鮮の東海岸の糧政事業所(食糧事務所)で、夜間警備を行っていた保衛隊員が刺殺される事件が起きた。当局は捜査に乗り出したが、どういうわけか殺人事件そのものより、現場から消えたあるモノを探すのに血眼になっている。

 事件が起きたのは今月中旬。北朝鮮第2の都市、咸興(ハムン)に隣接する咸鏡南道(ハムギョンナムド)咸州(ハムジュ)郡の糧政事業所で、30代の人民保衛隊員、ハンさんが刺されて死んでいるのを同僚が発見した。

 保衛隊とは、準軍事組織の労農赤衛軍の下にある保安部隊のことで、工場、企業所、機関ごとに存在し、普段は施設警備を行っている。

 現地のデイリーNK内部情報筋によると、ハンさんは事件前日の午後11時から当日の午前1時までの2時間、糧政事業所の証明玄関で歩哨に立っていたが、勤務の交代に向かった同僚により遺体が発見された。全身に12ヶ所もの刺し傷があったという。

 現場には、容疑者がハンさんを刺すのに使ったと思しき凶器が残されており、敷地内のコメの倉庫の南京錠2個が壊され、建物の2階の窓には何者かがよじ登った跡が残されていた。つまり窃盗犯による犯行と思われるが、内部の犯行の可能性もある。

デイリーNKジャパン

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