記事詳細

【新型コロナと米中新冷戦】コロナ禍でも軍拡を継続する中国の異常さ 長距離ステルス爆撃機「H-20」の脅威…備えを早急に構築すべきだ! (2/2ページ)

 最後に、中国の長距離ステルス爆撃機H-20が今年11月、中国広東省珠海で開かれる珠海航空ショー(中国航空ショー)で初公開される可能性がある。H-20の開発が順調にいくと、中国は「核のトライアド(3本柱)」を強化することになる。核のトライアドとは「大陸間弾道弾」「弾道ミサイル原子力潜水艦」「戦略爆撃機」のことだ。

 H-20の航続距離は、米国防省によると8500キロ以上だという。つまり、H-20は、中国本土の基地から、日本、グアム、フィリピン、その他の国々の米軍基地を爆撃圏内とし、さらに第2列島線を超えて目標を達成するように設計されている。

 H-20の最大離陸重量は、少なくとも200トン、最大搭載量が45トンで、核ミサイルと通常型ミサイルが搭載され、4基の極超音速ステルス巡航ミサイルを装備する可能性がある。H-20の登場は、日本の安全保障に大きな影響を及ぼすのみならず、米中間の戦略バランスにも影響を与える。

 以上のように、コロナ禍においても着実に軍拡を継続する中国の異常さを認識し、これへの備えを早急に構築すべきだ。

 ■渡部悦和(わたなべ・よしかず) 元陸上自衛隊東部方面総監、元ハーバード大学アジアセンター・シニアフェロー。1955年、愛媛県生まれ。78年東京大学卒業後、陸上自衛隊に入隊。その後、外務省安全保障課出向、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学、第28普通科連隊長(函館)、防衛研究所副所長、陸上幕僚監部装備部長、第2師団長、陸上幕僚副長を経て2011年に東部方面総監。13年退職。著書・共著に『中国人民解放軍の全貌』(扶桑社新書)、『台湾有事と日本の安全保障』(ワニブックスPLUS新書)など。

関連ニュース