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【高橋洋一 日本の解き方】2次補正予算、10兆円の予備費に野党批判 家計向け対策の是正に使用も ドイツは減税に踏み切り (1/2ページ)

 野党が2次補正予算に盛り込まれた10兆円の予備費について額の大きさや、国会を通さずに勝手に使われてしまうのではないかなどと批判した。結局、与野党は5兆円分は大枠の使途を事前に決めることを確認した。

 憲法第87条では「(1)予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。(2)すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない」と規定されており、予備費は憲法に基づく制度だ。

 計上すべき予備費の金額について特に法律上の制約はない。そもそも「予見し難い予算の不足に充てるため」という性格から、計上金額に特別の基準があるはずなく、第一義的に内閣、最終的には国会の判断に委ねている。

 ただし、予算では国会の事前議決の原則があるので、予備費はあくまで例外だ。その意味で、原則と例外を逆転させるような巨額な予備費は憲法の趣旨に反するともいえるが、今回のような10兆円の予備費はあくまで例外と考えられる。というのは、当初予算103兆円、1次補正予算26兆円、2次補正予算32兆円と総計160兆円を超えるので、10兆円は6%程度であるからだ。

 予備費とするか、補正予算とするかについて、それぞれの法的な要件は「予算作成後に生じた理由に基づき」と同じで、両者にはほとんど差がない。どちらを選択すべきかについて、特に法律の規定はない。むしろ財政法第29条で補正予算を「国会に提出しなければいけない」との規定ぶりでなく「国会に提出できる」と書かれているので、予備費か補正予算かの選択は政府の裁量に委ねていると思われる。

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