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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】地震の揺れを人々は全く感じず… アフリカで1000年前の津波の遺跡を発見 (1/2ページ)

 スマトラ沖地震(2004年)では津波で23万人以上が死亡した。被害は広くインド洋全体におよび、7000キロ離れたアフリカでも150人以上の死者が出た。しかしこのアフリカでの数字は、津波の第1波がアフリカ大陸に到達したのがたまたま極端な干潮時だったので、それでも被害が限られていたのだ。

 ところで、いまのアフリカ東部・タンザニアで多くの住民が犠牲になった津波の遺跡が見つかった。放射性炭素による年代測定で約1000年前だった。5月に学術誌で明らかにされた。この遺跡は、人骨が見つかった津波の遺跡としては東アフリカで最初で、世界的にも最古のもののひとつだ。

 この津波を起こした地震は、はるかインド洋の東端にあるスマトラ沖で起きた地震だった。

 スマトラ沖地震は、スマトラ海溝を舞台にしてオーストラリアプレートがユーラシアプレートに衝突する最前線で起きる。2004年の地震に限らず、たびたび起きていて、そのひとつがこの1000年前の遺跡を襲った地震なのである。

 ここは、当時スワヒリ族が暮らしていた漁村だった。格子状の木に土を塗って壁を作って家を建て、魚や貝殻でビーズを作り、簡素だが機能的な陶器も使っていたことが遺跡から知られている。

 この村はタンザニアの沿岸から数キロ内陸に入ったパンガニ川の河畔だから、まさか津波に襲われるとは思ってもいなかっただろう。地震はインド洋の反対側だったので、地震の揺れを人々はまったく感じなかった。

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