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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「無題」》コロナ禍での反省 (1/2ページ)

 平成11年に発生した能登半島沖不審船事件で、イージス艦「みょうこう」の航海長として不審船を追跡し、その後、自衛隊初の特殊部隊創設に携わった伊藤祐靖さんに話を聞く機会を得た。取材は伊藤さんの新著に関するインタビューだったが、日本の安全保障の最前線に立ってきた伊藤さんに、時節柄、聞いてみたいことがあった。

 --武力を伴わない“有事”だった今春のコロナ禍について、何を思い、どう感じましたか?

 「強く感じているのは、『自粛警察』。あれが出始めたときから、ああ、これが、右の端から左の端にふっとんでいくきっかけかなと思った」

 確かに、4月7日に緊急事態宣言が出されて以降、社会のムードは一転。学校の臨時休校が延長となり、企業のリモートワークも浸透し始め、町から人影が消えていった。

 感染への不安感が増す中で、話題となったのが「自粛警察」。営業を続ける飲食店への嫌がらせや、外で遊ぶ子供に関する通報などが相次いだ。

 伊藤さんは、法的な強制力ではなく、「自粛しない人は、けしからん」という風が吹き始めた途端に、国民みんながそっちに向いた風潮について、「終戦となった昭和20年8月15日を境に、『鬼畜米英』から『マッカーサーありがとう』という真逆の価値観にかわったようなことが、今も起きるのかなと思った」と語った。

 今回のコロナ禍、そして東日本大震災でも、戒厳令のない日本が秩序を保てたことは「日本人の国民性の強み」だと伊藤さんはいう。