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【編集局から】人気も需要もなかった羊肉が急速に拡大したワケ 商売のキモは意外なところに?

 好きな番組のひとつに『秘密のケンミンSHOW 極』がある。つい最近は、長野県民はジンギスカンが好きという特集をやっていた。特に長野市内の信州新町が有名で、国道19号沿いに6店舗も集中していると紹介していた。

 ジンギスカンの“発祥の地”といえば、北海道が知られている。もともと人気も需要もなかった羊肉を、鉄鍋とのセット販売(鉄鍋は貸し出し)したところ急速に広がっていったという。

 実は鉄鍋を使っての仔羊肉料理は、山形・蔵王温泉も「発祥の地」を名乗っている。

 現地の資料によると、昭和の初期、羊毛生産のため、山形県内でめん羊が数多く飼育されていた。日本緬羊協会の幹部がめん羊飼育の技術交流でモンゴルに渡った際、中央が盛り上がった円盤状の鉄兜に羊の肉をのせて焼いた料理を目にしたのが始まりだという。

 北海道でめん羊の飼育が始まったのは、昭和5年と記録されている。両者の発祥の時期は極めてビミョウだから、どちらが名乗っても罪はない。

 ちなみに山形は「芋煮会」でも有名。こちらも初期の北海道のジンギスカンと同様、店側は食材を買った客に調理器具一式を無料で貸し出すのが慣例だ。商売のキモは意外なところに隠されているかも。(光)