記事詳細

転売ヤーからゲーム機購入後、カニカニ詐欺に巻き込まれた話 (2/3ページ)

 ただ、こうした詐欺や法律違反を除けば、転売ヤーたちが需要に応えているというのは事実であり、一定の存在価値もあるのではないかと思ってしまうような状況もある。福岡県在住の会社員・金井義文さん(仮名・40代)は昨年のクリスマス直前、子供が欲しがっていた人気ゲーム機を入手すべく、近くの電気店、玩具店を十数件も回ったが、どの店も売り切れ。ネットの通販サイトも軒並み同じ状況で途方に暮れていたところ、SNS上で人気ゲームが販売されているのを知った。

 「定価が3万円ちょっとのゲーム機が、SNS上では5万円で販売されていました。割高ではありますが、子供に約束した手前なんとしても欲しく、藁にもすがる思いで飛びつきました。SNSでのやりとりを経て、指定された口座に入金。怪しい転売屋だし、もし詐欺だったらどうしようという不安はありましたが、無事に届いた。どうしても欲しい場合は、転売屋から買うのもアリだな…と」(金井さん)

 この「どうしても欲しくて転売屋からでも買う」という気持ちに漬け込むのが、詐欺師である。金井さんはゲーム機の購入時、転売屋に自宅住所と電話番号、メールアドレスを知らせているが、その後、思ってもみなかったトラブルに巻き込まれることになる。

 「年明けすぐに届いたのはカニでした。代引きだったために妻が支払ったんですが、私には注文した覚えはない。送り主に電話するも注文があったの一点張り、生鮮品で金も払っているしそのまま食べました。すると今度は、証券会社からFX講座を開かないかとか、不動産屋から投資用マンションを買わないかと毎日5本以上電話がかかってくるように……。3月にはマスクと消毒剤が一方的に代引きで送られてきたんです」(金井さん)

 家にかかってきた「○○市場」などと名乗る電話で「カニはお好きですか?」と聞かれ、好きですよと答えると代金引換の宅配便でカニが送りつけられる「カニカニ詐欺」は、年末年始に増える魚介類送りつけ商法のひとつだ。購入するとは言っていないので、たとえ代引きでも支払い義務はないのだが、生鮮食品だと受取人が慌てて払ってしまうという被害が続出している。この詐欺は十年くらい前から全国で被害報告が相次ぎ、何度も注意喚起されている。金井家に起きたことは、そこをさらに一歩進み、住所と名前を把握している人にいきなりカニを送りつける乱暴なカニカニ詐欺だ。転売屋を利用するような家庭はどこからの荷物か不明な宅配便も、あまり疑わずに受け取ってしまうと足もとを見られたのだろう。

NEWSポストセブン

関連ニュース