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中国・習主席と李首相の権力闘争勃発!? 経済政策で確執表面化… 識者「このままでは悪化の一途」 (3/3ページ)

 「中国人も驚くような数字を初めて出して、中国経済の実態を暴露し、習氏の顔に泥を塗ることになった。当初の想定は、年末に『脱貧困』を宣言したうえで、来年の中国共産党結党100周年に向けた業績とするつもりだった習氏への奇襲攻撃だ」と評する。

 習氏をめぐっては、新型コロナウイルスに関する情報を十分に開示していたのかという疑念が世界から寄せられている。一方、李氏はコロナ対策チームのトップとして武漢で指導したことで国民から評価されているタイミングも背景にあるようだ。

 習氏側も反撃に出ている。

 コロナ禍で中国も飲食店や商店の客足が遠のくなか、李氏は6月上旬に雇用経済と消費喚起を目的に、個人事業主の屋台経営を奨励する「露店経済」へ号令をかけた。

 これに対し、中国国営中央テレビ(CCTV)は「露店経済は何でも治せる妙薬ではない」とし、党機関紙の人民日報は「冷静に考えるべきだ」と疑問を呈する異例の事態となった。

 プロパガンダを担う党中央宣伝部は、かつて習氏が福建省幹部や浙江省党委書記だった時期に部下だった黄坤明氏が部長を務めている。CCTVを率いる慎海雄氏も党中央宣伝部の副部長を兼務している。

 石平氏は「習氏側が反撃に出たと考えられるが、露骨に怒ることはできない。李氏を徹底的に潰してしまえば国民の反発を買う」と、批判報道の背景を分析する。

 党幹部の子弟を中心とする太子党出身の習氏と、共産主義青年団(共青団)系の李氏は、近い存在とはいいがたい。

 トップ2によるバトルの行方を、石平氏は次のように予測する。

 「経済政策をめぐる最高指導者と首相との権力闘争だが、習氏は李氏の方針を否定した一方、失業問題への対応策は打ち出しておらず、実効性のない政策を打ち出している。このままでは経済は悪化するだけだろう」

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