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「大した問題でもないのにやり過ぎ」北朝鮮幹部、金与正氏への不満吐露 (1/2ページ)

 この6月、脱北者団体が散布してきた対北ビラを巡って韓国への強硬策を主導し、北朝鮮の「女帝」とまで呼ばれるようになった金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長。

 すべては兄・金正恩党委員長とともに書いたシナリオである可能性が高いが、彼女がここ1カ月足らずの間に世界に与えたインパクトは余りにも強烈である。

 そして、どうやらそれは北朝鮮においても同じであるようだ。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は最近、平壌在住のある幹部による次のような証言を伝えている。

 「暴露ビラ」に激怒

 「6月初め、金与正第1副部長の指示により、新型コロナウイルス対策の防疫ルール(夜間の外出禁止)を破った宣伝扇動部の指導員が革命化の処分を受け、黄海道(ファンヘド)の農村に送られた。これに対し中央党(党中央委員会)の幹部たちは『別に大した問題でもないのに行き過ぎた処罰だ』と不満を漏らした」

 ここで言われている「革命化」とは、何らかの過ちを犯した幹部の職責を解き、地方の協同農場や炭鉱に送り込み、辛い肉体労働をさせることで党や首領(金正恩党委員長)への忠誠心を高める一種の思想教育だ。平壌で何不自由なく暮らしていた幹部たちにとっては非常にキツイ処分で、健康を害してしまう例も少なくない。

 「今回の中央党幹部に対する処罰は、金与正氏が権力中枢で自らの足場を固める意図が込められているように思える。実際に今回の事件を受け、中央党の幹部らは以前にも増して緊張している」(前出の幹部)

デイリーNKジャパン

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