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【高橋洋一 日本の解き方】いまだ謎が多いコロナ感染…「最悪回避戦略」が「最適行動」に 低調な経済活動は当面続く (1/2ページ)

 新型コロナウイルスの感染者が東京都内などで増加傾向にある。海外でも引き続き感染者が増えているが、経済活動への影響は長引くのだろうか。

 最近、一部週刊誌で、緊急事態宣言や活動自粛措置は意味がなかったとする見解が出ている。「吉村洋文大阪府知事は騙(だま)された」とするものまである。吉村知事は、「騙されていないし、後出しジャンケンは有害以外の何物でもない」としている。

 筆者は、1月下旬から、2日に1回のペースで予測を公表してきた。予測は感染症数理モデルによるもので、一定の前提条件の下で、新規感染者数についてピークの到来時期と落ち着く時期を明示した。

 筆者の予測は、3月下旬に1回だけ見直している。その当時の前提条件(自粛の緩みなど)が現実と乖離(かいり)していたからだ。もちろん予測は常に外れる可能性があるので、前提条件と現実の乖離を注意深く見たうえでの判断だった。それ以降は見直しはせず、4月上旬がピークで、5月下旬に落ち着くとの予測はほぼ当たったといえるだろう。

 これが科学の流儀で、前提条件の違いを指摘し、修正を加えた上で予測すべきで、その妥当性は予測が当たるか当たらないかで判断される。こうした予測もできずに難癖をつけるのは、まさに、吉村知事のいうような後出しジャンケンだ。

 今の東京での新規感染者数をみると、筆者が予測を見直した3月下旬とはやや違うとの印象もある。クラスターは発生しているが、感染経路が比較的はっきりしており、爆発的な広がりの兆候は少ない。もっとも、「第2波」といえるかどうかは、もう少しデータが入らないと判断できない。

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