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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】習政権は「反共産主義」の広がりを恐れている 「自由を侵害された香港」に日本は声を上げるべきだ (2/2ページ)

 こうした自由を侵害する法案の成立は、本来であれば中国にメリットなどないはずだ。デモ隊を力で抑えつければ、SNS上で拡散されて国際世論から批判に遭い、香港経済が不安定になるという痛手を被る。

 しかし、それでも力による制圧に頼るのは、中国が大切にしているのが「共産主義というイデオロギー」だからだろう。

 香港で民主主義の存続を認めれば、中国本土の市民が民主主義を訴え始め、国民を抑えることができなくなると思い込んでいるようだ。中国共産党の権力が揺らぎ、反共産主義が広がること恐れているのだ。そこに、国民の権利や幸せを守ろうという考えは毛頭ない。

 共産主義は、世界のどこを見渡しても人々が幸せになった例はない。もはや一部の権力を守るための「悪」だ。米国が声をあげても効果は限定的だろうが、民主主義の雄としては声を上げ続けなければならない。

 そんな「悪」がアジアで増長しているのに、なぜか日本は静観しているようにも見える。

 日本には、日中関係を重視する政治家や財界人が多くいるが、彼らにとって「人権」とは、外交や経済よりも優先順位が低いのだろう。国会で議論にならなかったこと自体疑問だ。日本が「アジアのリーダー」を自任するなら、もっと自覚を持って声を上げるべきだ。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。

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