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【富坂聰 真・人民日報】何となく押さえ込んだ?「中国コロナ第2波」 実はボランティアが支えた感染対策 (1/2ページ)

 すわ、感染第2波か! との疑惑も浮上した北京市新発地市場からと思われる新規感染者の広がりは、ここにきて少し落ち着いたようだ。

 日本でも、「北京で新たな感染拡大か」という切り口で盛んに報じられたが、その後の対策についてはなぜかほとんどスルーされてしまっている。

 今回も入り口ではやはり「政府はこっそり感染者を隔離している。その数数万人だ」といったフェイクニュースがあふれた。当局が取り締まり(今回はさすがに「言論弾圧だ」との反応にはならなかったが)に動き、また他人の迷惑も考えず行動する人物(河北省ではPCR検査の結果を陽性から陰性に勝手に書き換えた22歳の男が話題となった)もやはり出現して逮捕された。そして混乱が目につく一方で、気が付いたときには何となく押さえ込んでしまっていたのである。これぞ、まさにデジャヴだ。

 不思議なことだが歴史は繰り返す。その視点に立ってみれば、日本のメディアも単に役割を果たしているにすぎないのかもしれない。

 ただ、中国の経験を無視し続けていたら、日本の感染症対策が強化されることはない。

 中国と日本ではそもそも体制が違う、という解説もよく耳にする。言外に、「われわれ日本は人権先進国だから…」という優越感もにじむ。

 それも誤りとはいえないが、完全に正解かと尋ねられれば考え込まざるを得ない。

 というのも中国の感染症対策は、西側社会が「全体主義的」ととらえる「中国ではなんでも命令で簡単にできてしまう」わけではないからだ。封鎖期間中の武漢でも、今回の北京クラスターへの対応でも、現場を支えたのは、「強制的な動員」によって集められた人々ではなかったのだ。

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